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ビッグデータ活用の今後

データ

膨大な情報の利用

昨今、IT業界のみならず、幅広い業界においてよく聞かれる言葉に「ビッグデータ」というものがあります。
なんとなく理解しているつもりになっていても、そもそもこのビッグデータというのがどのようなものなのか、分かっていない人も多いのではないでしょうか。
ビッグデータというのは直訳すると「膨大な情報」となります。
この言葉自体は2010年に英国経済誌で登場して以降利用されるようになりました。

ビッグデータとは

「膨大な」というのが意味する所は、「すべてを網羅することが出来ない程大きな」ということです。
インターネットの発達によって、これまでは不可能であったほどの情報集積が可能となりました。
しかし、情報は集積するだけでは意味をなさず、これを分析し、どのように生かしていくのか、ということを考えなければなりません。
特に多くの人がインターネットやスマートフォンの利用をするようになったことによって、世の中の情報は加速度的に増加し続けており、ここにおいて情報集積の方針と解析の方法、両面から考える必要が生まれてきました。

ビッグデータ事例

例えばこのビッグデータの一例として、通販会社の事例を紹介します。
大型の通販会社においては、毎日のように大量の利用者がおり、その一人一人の情報を保存しています。
このデータは非常に膨大なものとなっており、まさしくビッグデータと言えるでしょう。
ただ、これは上手く解析することが出来れば適切なマーケティングを行うことが出来る材料となりうるものです。
例えば最近の総合通販サイトなどでは、その人の利用履歴などから、他にもマッチしている商品がないかどうかを探し推薦するシステムなどが活用されています。
もちろん一般ユーザー向けの通販サイトだけでなく、ネットを通じた電子取引=eコマース=ECの事業全体においてビックデータは貴重な材料と言えます。

3v・4vとは

このようなビッグデータについて考えるとき、よく出される言葉として「3V」というものがあります。
3つのVがビッグデータには重要であるということを意味しています。
1つ目はVolume、2つ目はVariety、3つ目はVelocityです。
順に、分量、多様、迅速、という意味になります。

様々な情報を高速で解析して利用していくことが、ビッグデータの活用において重要であるということです。
ある会社ではこれに加えてValue(価値)を加えて、4Vとしている例も見られました。

ビッグデータの今後

さて、では今後このビッグデータの利用というのはどのような方面へと進化を遂げていく事が考えられるのでしょうか。
ここまでに紹介してきたのは、あくまでも「商業利用」をする、という観点です。
しかし、今後このビッグデータの活用として考えられていることは商業方面だけではなく、公共の福祉に寄与するようなものを考えるべきではないか、というような動きが増えてきました。
例えばその1つであるのが、災害対策です。

さる2011年3月11日の東日本大震災の際に、それまでの大災害と違っていたのは、情報の錯綜でした。
インターネットとスマートフォンという端末をそれぞれの人が持っていることによって、様々な情報が錯綜し、現場が混乱するという自体を招いてしまったことは記憶に新しいでしょう。
ただ、多くの人がこのような端末を持っているということは、もちろんメリットの方が大きいものです。
災害時にも一人ひとりの状況をこれらの端末から集積出来るようにすることにより、より適切な救援や支援をどのようにして行っていくか、ということを検討する材料としていくことが出来るでしょう。

SNSの役割

特にその中でも重要な役割を持っていると考えられているのがSNSです。
短文投稿のものや、実名で繋がりを持っているものなど様々ありますが、ここにはいざというときに大量の情報が書き込まれるようになります。
同時に、「普段」と比べて、どのような利用がされているのか、ということを分析するための情報源ともなります。
これを利用することによって、より高度な支援活動が行えるようになるのではないか、というのが今後ビッグデータに期待されていることの1つです。